診療について 2025.11.11

口腔内の外傷・外傷後の処置

転倒・スポーツ・交通事故などによる歯や口のけが(外傷)は、見た目以上に深い損傷が起きていることがあります。当院では、口腔外科認定医による精密な診断と迅速な処置で、できるだけ歯や組織を残す治療を行っています。

このようなときはすぐにご相談ください

  • 歯が折れた・欠けた
  • 歯が抜け落ちた(脱臼した)
  • 歯がグラグラする
  • 口の中・唇・歯ぐきが切れた
  • あごを強くぶつけた
  • 頬や唇が腫れている
  • 打撲後に噛むと痛い

これらの症状は、できるだけ早い受診が重要です。特に「歯が抜けた」場合は、30分以内の再植処置で歯を残せる可能性が高くなります。

外傷の主な処置内容

歯の破折(歯が折れた・欠けた)

破折の程度に応じて、接着修復・根管治療・クラウン補綴などを行います。
小さな欠けであればレジン修復で自然な見た目に戻すことができます。

歯の脱臼・再植

歯が完全に抜けた場合は、歯を乾燥させず口の中の唾液または牛乳、生理食塩水に浸して持参してください。状態によっては、再植後に固定・根管治療・経過観察を行い、歯を残すことが可能です。

軟組織損傷(唇・歯ぐき・粘膜の切創)

出血部位を止血・縫合し、感染予防と審美性の回復を図ります。傷跡が残りにくいよう、極細の糸を用いて丁寧に縫合します。

あごの打撲・骨折の疑い

歯科用CTで骨の状態を確認します。必要に応じて大病院に紹介いたします。
軽度の骨折であれば、外固定で保存的に治すことも可能です。

外傷後の経過観察が大切です 

見た目が治っても、歯の神経や骨に遅れてトラブルが出ることがあります。
当院では数週間〜数か月にわたって経過を確認し、必要に応じて根管治療や追加処置を行います。特に成長期のお子さまは、発育に合わせた長期フォローが大切です。

口腔内外傷 Q&A

歯が抜けてしまいました。どうすればいいですか?

まずは絶対に歯の根の部分を触らないでください。歯の根には“歯根膜”という再生に必要な組織が付着しています。
軽く汚れを落としたら、
・ 牛乳
・ 生理食塩水
・ 口の中の唾液(頬の内側など)
のいずれかに入れて、30分以内に受診してください。
当院では可能な限り再植(元に戻す)処置を行い、歯を保存します。

歯が折れた・欠けた場合、すぐに治療が必要ですか?

はい。破折部分から神経に感染が広がることがあります。欠けた破片が残っていれば、再接着が可能なこともあります。小さな欠けでも放置せず、早めの受診をおすすめします。

唇や歯ぐきが切れてしまいました。病院へ行くべきですか?

出血が止まらない場合や、傷が深い場合は早急に受診してください。当院では、歯科口腔外科として粘膜・唇の縫合にも対応しています。見た目に配慮し、傷跡が残りにくいよう極細の糸で丁寧に縫合を行います。

あごを強く打ちました。骨折の心配はありますか?

あごを打った後に「口が開けづらい」「噛み合わせがずれる」「あごが痛い」などの症状がある場合、顎の骨折や関節の損傷の可能性があります。当院では歯科用CTによる精密な画像診断を行い、必要に応じて大病院とも連携します。

外傷の後、歯の色が変わってきました。どうしたらいいですか?

歯の神経がダメージを受けた可能性があります。時間が経つと内部で血液が固まり、歯が暗く変色することがあります。放置すると根の中で感染する恐れもあるため、早めの根管治療を検討します。

子どもの歯がぶつかってグラグラしています。抜けますか?

乳歯の場合は自然に治ることもありますが、永久歯の芽に影響することもあります。無理に抜かず、そのままの状態で受診してください。必要に応じてレントゲンで永久歯への影響を確認します。

傷後はどのくらいの期間、通院が必要ですか?

傷や歯の状態によりますが、1〜数回の経過観察が必要です。神経の変化や歯根吸収が数か月後に起こることもあるため、定期的にフォローします。

痛みがなくても受診した方がいいですか?

はい。外傷直後は痛みがなくても、内部で出血や炎症が進行していることがあります。歯や骨のダメージはレントゲンやCTでしか分からないこともあるため、一度チェックを受けておくと安心です。